ニキビ
主に皮脂(皮膚のあぶら)の過剰な分泌と毛穴の詰まりが発症の原因です。ホルモンやストレスなどが影響して、過剰に分泌された皮脂が毛穴に溜まると、面皰(めんぽう)という状態になります。この毛穴に溜まった皮脂を栄養源にして、ニキビの元となるニキビ菌(アクネ菌)は増殖していき、症状を悪化させます。顔だけでなく、胸や背中といった皮脂の分泌が多い箇所でもよく見られます。
治療方法は、ニキビの種類と重症度から判断されますが、外用薬(抗生物質の外用、イオウ製剤など)をはじめ、内服薬(抗生物質、ビタミン剤、漢方薬など)、ケミカルピーリング、面皰圧出(針で患部に穴を開けて出口をつくり、毛穴に溜まっている皮脂を押し出す方法)等から患者さんの症状に応じて選択することになります。
やけど(熱傷)
熱などの刺激により皮膚や粘膜が損傷することをやけど(熱傷)と言います。やけどは症状の深さによって、治療方法が異なります。
1度は表皮のみのやけどで、皮膚が赤くなるほか、ヒリヒリとした痛みもあります。
2度は真皮に達するやけどで、赤みやむくみだけでなく、水ぶくれもできます。
3度は皮膚のすべてが損傷する状態をいいます。この場合、熱傷部位の皮膚は乾燥し痛みを感じにくくなります。
治療方法については、やけどをした直後は水道水で患部を冷やしてください。服の下に強いやけどをしてしまった場合は、皮膚が服に張り付く可能性があるため、水をかけた後に服を脱がしてください。
1度の熱傷であれば、乾燥を予防する軟膏やクリームで対処することもありますが、患部は、その範囲が小さくてもかぶれや細菌感染を起こしやすいので注意が必要です。
2度熱傷の場合は、水ぶくれを割らない治療に努めた方が治りは早いと言われます。しかし、割れた場合は、毎日数回シャワーと石鹸で患部を洗い、清潔にすることが大切です。顔や陰部などをやけどした場合は、早急に皮膚科などの医療機関で適切な処置を受ける必要があります。
3度熱傷については、後遺症を残す恐れもあるので、迅速な受診が必要です。
近年、湯たんぽ、ヒーター付き便座などで低い温度であっても長時間暴露されることによって熱傷を起こす低温熱傷が増えています。痛みがなくても皮膚の色が黒、黄色などなっている場合は医療機関への受診が必要です。
広範囲の場合は入院施設のある医療機関へ
やけどが広範囲にわたる場合は、入院施設のある医療機関への受診が必要なため、適切な病院をご紹介いたします。